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第二種電気工事士の学科試験で多くの受験者が「計算問題が苦手」と感じています。「計算問題を全部捨てても合格できるのか」という疑問も多く聞かれます。
この記事では、計算問題を捨てた場合のリスクと、効率的に得点するための戦略を解説します。
計算問題の出題数と配点
第二種電気工事士の学科試験(50問・100点満点)で、計算問題として分類できるのは以下の通りです。
| 分野 | 問題数(目安) | 計算問題の割合 |
|---|---|---|
| 電気理論(基礎計算) | 5〜7問 | 全て計算問題 |
| 配電理論・配線設計 | 5〜7問 | 半数程度が計算 |
| その他分野 | 一部に計算あり | 少数 |
| 計算問題の合計 | 約10〜15問 | 全体の20〜30% |
計算問題を全捨てするとどうなるか
合格ラインは60点(30問以上正解)です。計算問題が約12問あると仮定して、計算問題を全部0点とした場合、残りの38問で30問正解(約79%)が必要になります。
| 戦略 | 計算問題の得点 | 他分野での必要得点率 |
|---|---|---|
| 計算全捨て | 0点 | 残り38問で79%以上 |
| 計算半分取れる | 約12〜18点 | 残り38問で約63%以上 |
| 計算7割取れる | 約17〜25点 | 残り38問で約45%以上 |
計算問題を完全に捨てることは「理論上は合格できる」ですが、他の分野で8割近くの正解率を維持しなければならず、計算以外の分野でミスがほとんど許されない状態になります。
捨てても構わない計算問題・捨ててはいけない計算問題
捨ててもリスクが低い計算問題
以下のような計算は難易度が高く、時間対効果が低いため、捨てる判断もアリです。
- 複雑な三相交流の計算
- 配電線の電圧降下・電力損失の難問
- ベクトル図を使う力率計算(難問)
絶対に捨ててはいけない計算問題
以下の計算は毎年出題され、式が単純なため、公式を覚えるだけで得点できます。
| 計算の種類 | 使う公式 | 難易度 |
|---|---|---|
| オームの法則(直列・並列) | V = I × R | 低 |
| 電力の計算 | P = V × I | 低 |
| 電力量の計算 | W = P × t | 低 |
| 合成抵抗(直列) | R = R1 + R2 + ... | 低 |
| 合成抵抗(2並列) | R = (R1 × R2) / (R1 + R2) | 低〜中 |
これらは公式を覚えて数値を代入するだけで解けます。「計算が苦手」という方でも必ず得点できます。
効率的な計算問題対策
ステップ1:公式を5つだけ覚える
計算問題で最低限必要な公式は以下の5つです。まずこれだけを完璧に覚えましょう。
- オームの法則:V = I × R(電圧 = 電流 × 抵抗)
- 電力:P = V × I(電力 = 電圧 × 電流)
- 電力量:W = P × t(電力量 = 電力 × 時間)
- 直列合成抵抗:R = R1 + R2
- 並列合成抵抗(2つ):R = R1 × R2 / (R1 + R2)
ステップ2:過去問で簡単な計算問題だけ解く
過去問を解くとき、「難易度低」の計算問題を全問正解できるまで繰り返す。難問は後回しにする。
ステップ3:暗記と計算のバランスを取る
計算が苦手な方は「暗記問題で多く稼ぐ」戦略が有効です。
| 分野 | 暗記/計算 | 得点しやすさ |
|---|---|---|
| 配線図(10問) | 暗記 | 高い |
| 電気機器・器具 | 暗記 | 高い |
| 施工方法 | 暗記 | 高い |
| 法令 | 暗記 | 高い |
| 基礎電気理論 | 計算 | 公式習得で高くなる |
具体的な得点配分の目安
合格点(30問)を目指す場合の得点配分例:
| 分野 | 問題数 | 目標得点数 |
|---|---|---|
| 配線図 | 10問 | 7〜8問正解 |
| 暗記系(器具・施工・法令等) | 20問 | 15〜16問正解 |
| 電気理論・配電(簡単な計算のみ) | 10問 | 5〜7問正解 |
| 難しい計算問題 | 10問 | 3〜5問正解(半捨て) |
| 合計 | 50問 | 30〜36問正解(合格) |
この配分なら、計算問題を完全に捨てずに5〜7問程度取りに行くことで、合格ラインを安全に超えられます。
まとめ:計算問題は「半捨て」が正解
結論として、計算問題の扱い方は以下のようにするのが最適です。
- 簡単な計算(オームの法則・電力計算):絶対に取る
- 中程度の計算:過去問で出たパターンだけ対策
- 難問の計算:捨てても構わない
完全に捨てるのはリスクが高く、かといって全問対策するのも非効率です。「簡単な計算は確実に取り、難問は最初から諦める」という割り切った戦略が、限られた勉強時間の中で最も合格に近い選択です。
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監修・執筆
setsucan 編集部
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