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ビルメン4点セットを「どの順番で取るか」は、転職の時期や合格率に直結する重要な判断です。
「電工2種から始めるべき?」「冷凍機械は最後でいいの?」という疑問を持つ方は多いですが、実は取得順序には複数のパターンがあり、それぞれに合理的な理由があります。この記事では、2つの主要パターンを比較しながら、あなたに合ったロードマップを選ぶ方法を解説します。
ビルメン4点セットの基本情報
まず、4資格の試験概要を整理しておきます。
| 資格 | 年間受験回数 | 合格率の目安 | 勉強時間目安 |
|---|---|---|---|
| 第二種電気工事士 | 年2回(上期・下期) | 学科60% / 技能72% | 3〜6ヶ月 |
| 危険物乙4 | 月複数回(都道府県ごと) | 35〜40% | 1〜3ヶ月 |
| 2級ボイラー技士 | 月1〜2回 | 45〜55% | 2〜3ヶ月 |
| 第三種冷凍機械責任者 | 年1回(11月) | 40〜50% | 3〜6ヶ月 |
ポイント:冷凍機械だけが年1回の試験です。この点が取得順序を考えるうえで最大の制約になります。
パターン1:王道ルート(電工2種→危険物→ボイラー→冷凍)
ルートの流れ
第二種電気工事士 → 危険物乙4 → 2級ボイラー技士 → 第三種冷凍機械責任者
このルートは、就職・転職のしやすさと継続モチベーションのバランスが最も取れています。
メリット
- 電工2種は4点セットの中で最も求人での評価が高い。1資格目で転職の選択肢が広がる
- 危険物乙4は受験機会が多く、落ちてもリカバリーしやすい
- ボイラーは試験が月複数回あるため、スケジュール調整が容易
- 難易度が徐々に上がる順序なので、勉強のリズムを作りやすい
デメリット
- 冷凍機械を最後にすると、全取得まで長くかかる場合がある(途中で11月の試験を1年見送ると大きく遅れる)
- 電工2種は学科・技能の2段階試験があり、初心者にとってはハードルが高い
王道ルートを選ぶべき人
- 「いずれビルメンに転職したいが、今は勉強を始める段階」という方
- 電気・機械の基礎知識がある方
- 転職時期が決まっていない方
パターン2:逆算ルート(冷凍を最優先に組み込む)
ルートの流れ
危険物乙4 → 第三種冷凍機械責任者 → 電工2種 → 2級ボイラー技士
または
(4〜7月)電工2種 + 危険物乙4を並行 → (8〜10月)冷凍機械集中 → (11月)冷凍試験 → 翌年ボイラー
メリット
- 冷凍機械を早期に確保することで「逃し」がなくなる
- 11月試験に向けて逆算してスケジュールを組むため、計画的に動ける
- 危険物乙4は受験機会が多いので、序盤に取っておくと精神的に楽
デメリット
- 冷凍機械は4点セット中で最も理論的な理解が必要。初学者が最初に取り組むとつまずきやすい
- 電工2種を後回しにすると、転職活動が遅れる可能性がある
逆算ルートを選ぶべき人
- 「今年の11月に冷凍機械の試験が受けられる」と気づいたタイミングで動き始めた方
- 理系・工学系の知識があり、冷凍サイクルの理論を苦にしない方
- 計画的にスケジュールを組むのが得意な方
季節別の受験タイミング早見表
月ごとに受験できる資格をまとめました。
| 月 | 受験可能な資格 | ポイント |
|---|---|---|
| 1〜3月 | 危険物乙4・ボイラー | 年明けのスタートに最適 |
| 4〜5月 | 電工2種(学科・上期)・危険物乙4・ボイラー | 上期電工のチャンス |
| 6月 | 危険物乙4・ボイラー | 電工2種学科の発表待ち |
| 7月 | 電工2種(技能・上期)・危険物乙4・ボイラー | 電工上期の技能試験 |
| 8〜9月 | 危険物乙4・ボイラー | 冷凍機械の本格学習スタート時期 |
| 10月 | 危険物乙4・ボイラー・電工2種(学科・下期) | 冷凍直前期 |
| 11月 | 冷凍機械責任者・危険物乙4・ボイラー・電工2種(技能・下期) | 冷凍機械の試験月 |
| 12月 | 危険物乙4・ボイラー | 翌年の計画立て |
1年間で4点セットを揃えるモデルスケジュール
仕事をしながら4点セットを1年以内で取得する場合のモデルプランです。
前提:年始(1月)スタート
| 期間 | 目標 | 内容 |
|---|---|---|
| 1〜4月 | 危険物乙4取得 | 最も短期合格しやすい資格で勢いをつける |
| 5〜7月 | 電工2種(上期)受験 | 学科試験→技能試験の順で対策 |
| 8〜10月 | 冷凍機械集中学習 | 理論を深く理解する期間として確保 |
| 11月 | 冷凍機械受験 | 年1回のチャンスを確実につかむ |
| 12月〜翌3月 | 2級ボイラー技士取得 | 年明けに仕上げ。免許交付後に受験申請 |
まとめ
- 王道ルート(電工2種→乙4→ボイラー→冷凍)は、転職の速さと安定感のバランスが優秀
- 逆算ルートは、冷凍機械の年1回試験を逃さないための戦略的な選択
- 冷凍機械だけ「年1回しかない」ため、いつスタートするかで組み方が変わる
- 季節ごとの試験スケジュールを把握して、計画的に動くことが最短取得の鍵
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監修・執筆
setsucan 編集部
第二種電気工事士危険物取扱者乙4
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