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第一種衛生管理者は、ビルメンテナンス(ビルメン)業界を含むすべての業種で活用できる国家資格です。常時50人以上の労働者を使用する事業場には衛生管理者の選任が法律で義務付けられており、有資格者の需要は安定して高い状況が続いています。
この記事では、第一種衛生管理者の概要から合格率・試験内容・受験資格・選任義務まで、受験を検討している方に向けて詳しく解説します。
この記事でわかること
- 第一種衛生管理者の資格概要と選任義務
- 合格率と試験の難易度
- 試験科目と出題数の詳細
- 受験資格と免許取得の流れ
第一種衛生管理者とは
資格の概要
衛生管理者は、労働安全衛生法に基づき、職場の衛生全般を管理するための国家資格です。常時50人以上の労働者を使用するすべての事業場に1名以上の選任が義務付けられています。
衛生管理者には第一種と第二種の2種類があります。第一種は有害業務を含むすべての業種に対応でき、第二種は有害業務が少ない一部の業種に限られます。
選任義務の詳細
| 労働者数 | 必要選任数 |
|---|---|
| 50〜200人 | 1人以上 |
| 201〜500人 | 2人以上 |
| 501〜1,000人 | 3人以上 |
| 1,001〜2,000人 | 4人以上 |
| 2,001〜3,000人 | 5人以上 |
| 3,001人以上 | 6人以上 |
衛生管理者は週1回以上の作業場巡視が義務付けられており、労働者の健康障害防止に実務として関与します。
試験の種類と内容
第一種衛生管理者試験は、公益財団法人安全衛生技術試験協会が実施する国家試験です。
試験形式
- 試験形式: 五肢択一のマークシート方式
- 試験時間: 3時間
- 試験科目: 労働衛生・労働生理・関係法令(有害業務含む)
試験科目と問題数
| 科目 | 問題数 | 配点 |
|---|---|---|
| 関係法令(有害業務に係るもの) | 10問 | 80点 |
| 労働衛生(有害業務に係るもの) | 10問 | 80点 |
| 関係法令(有害業務に係るもの以外) | 7問 | 70点 |
| 労働衛生(有害業務に係るもの以外) | 7問 | 70点 |
| 労働生理 | 10問 | 100点 |
試験は五肢択一(5つの選択肢から1つを選ぶ形式)です。全40問の筆記試験で構成されています。
合格率と難易度
合格率の推移
第一種衛生管理者の合格率は近年 43〜46% 程度で推移しています。年間受験者数は約6万人と、労働安全衛生分野の試験の中でも受験者が多い資格です。
近年は合格率がやや低下傾向にあり、しっかりとした対策が必要な試験となっています。
難易度の特徴
- 5択問題のため、偶然の正解は生まれにくい
- 科目ごとに40%以上の得点が必要
- 有害業務に関する化学・物理の知識が問われる
- 法令の数字(選任人数・測定頻度等)の暗記が多い
ビルメン4点セットと比較すると難しい水準ですが、試験の出題傾向が明確なため、集中して対策すれば独学合格は十分可能です。
受験資格と免許取得の流れ
受験資格
第一種衛生管理者は受験に条件があります。以下のいずれかを満たす必要があります。
- 大学・短大・高専の理系学科を卒業し、1年以上の実務経験
- 大学・短大・高専(学部問わず)を卒業し、3年以上の実務経験
- 高等学校を卒業し、3年以上の実務経験
- 10年以上の実務経験
ここでいう「実務経験」とは、事業場で従事した経験全般を指します。衛生管理の専門業務でなくても構いません。
免許取得の流れ
- 受験資格の確認(事業場での実務経験証明書を取得)
- 試験申請(安全衛生技術試験協会のwebサイトまたは郵送)
- 試験受験(各地の安全衛生技術センター)
- 合格後、都道府県労働局を通じて厚生労働大臣から免許交付
試験日程と申込方法
- 試験場所: 全国7か所の安全衛生技術センター
- 試験頻度: 月2〜4回程度(センターによって異なる)
- 受験手数料: 8,800円(2026年現在)
- 申込方法: 安全衛生技術試験協会のwebサイトまたは郵送
受験申請書には事業場の証明(実務経験証明)が必要なため、受験を決めたら早めに職場へ依頼することをおすすめします。
ビルメン業界での活用場面
選任者としての役割
ビルメンテナンス会社でも常時50人以上が在籍する事業場では衛生管理者の選任が義務です。有害業務(薬品使用・騒音・粉じん等)を含む作業が発生しやすい設備管理の現場では、第一種の取得が適しています。
資格手当への影響
衛生管理者は職場の法的義務に直結するため、選任されると資格手当(月1,000〜5,000円程度)が付与される企業が多くあります。ビルメン4点セット取得後のステップアップ資格として、待遇改善に貢献できます。
まとめ
第一種衛生管理者は、合格率43〜46%とやや難しい試験ですが、すべての業種の有害業務をカバーできる汎用性の高い国家資格です。
選任義務があるため職場での需要が安定しており、ビルメンテナンス業界でも取得評価が高い資格です。受験資格として実務経験が必要な点が他の設備系資格と異なりますが、事前に確認して計画的に取り組めば独学合格を目指せます。
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監修・執筆
setsucan 編集部
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